マンホール内水位観測システム
背景
近年、ゲリラ豪雨など局所的豪雨の発生で下水道内に洪水が流れ込み、下流マンホールで急な溢水が生じ、地下街や地下鉄などに流入し大きな被害を出しています。
地下空間では地上部の状況を早期に把握することが困難で避難行動が遅れがちです。そのため水位計で管きょ内水位を計測し、水位情報を早めに水防管理者に通知することで住民の避難を促すことが求められます。そこで、H27年水防法が改正され「水位周知下水道」として規定された下水道については、水位の観測および通知が義務づけれらるものとなりました。
低コストで効率的な水位計の設置方法、水理学上最適な設置位置などの技術的検討や制度設計にあたり、日本下水道新技術機構ではマンホール内水位観測試験を行っており、弊社の水位計もその現場実証に参加しました。
課題
下水道という電波状況や温湿度などの観測環境の悪い中で、継続的に計測すること。
結果
某政令都市駅前のマンホール内部より観測データを継続して伝送しました。(2017年9月から2018年2月まで)特に、台風18号(9月17日~18日)、台風21号(10月22日~23日)では水位の急上昇を1分間隔にて記録し、100mm/min 以上の水位上昇を観測しました。
設置写真
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